「命あっての物種」ではありますが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言により、ほとんどの業種が少なからぬダメージを受けていて、今後は「経済的な死(ダメージ)」が心配になってくるところです。
リーマンショックの時には給料やボーナスは減額になったから、今回も確実に減るだろうな~。
ボーナス頼みの家計は早目に見直しをしないと大変なことになるかも。
2020年夏のボーナス見通し(日本総研)
日本総研が2020年4月10日に発表した「2020年夏季賞与の見通し」によると、民間企業の1人あたりの支給額は、昨夏に比べて6.4%減と大幅なマイナスとなる見込みです。
これは、リーマン・ショック後の2009年夏のボーナスが前年比9.8%減だったことに次ぐ、大幅なマイナスとなります。
あの当時は、息子が産まれる直前だったので、経済的にとても不安でした。
家を建てて、住宅ローンを組んで1年しか経ってなかったしね。
ボーナス減は、2019年度下期の企業収益の低迷による影響もありますが、何といっても年明け後の新型コロナの影響が大きいようです。
世界的感染拡大を受け輸出が減少し、感染拡大防止に向けた休業の広がり、外出自粛に伴う国内消費の冷え込みにより、製造、非製造業ともに急速に業況が悪化しています。
こうした先行き不透明感・雇用不安の増大で、春闘では、製造業でべアゼロ回答が続出するなど、賞与額のベースとなる所定内給与(基本給)の伸びも鈍化しています。
ただし大手企業では、3月以降の情勢悪化の影響が反映されるのは年末賞与となる見込みで、更なる下落も見込まれます。
「年収2割減時代」の到来で、住宅&教育破産の可能性も
ニュースにも「年収2割減時代」という言葉が躍るようになってきました。
特に打撃の大きい航空業界では、ANAが夏のボーナス半減とも。
子育て世代にとって、ボーナスカットにより、住宅ローンの支払いや子供の教育費、親の介護負担など多くの問題が重くのしかかる可能性が高まっています。
いざという時に慌てないように、早めにご家族でこの問題について話し合ってみることをおすすめします。
「年収2割減時代」を見据えて行うべきこと
ここからは、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の夫と、元外資系保険会社社員の妻が、現在進行形で話し合っている状況、行ったこと、行っていくべきことを書いていきたいと思います。
多くのご家庭にも当てはまることかもしれませんので、参考になれば幸いです。
なお、今回は大雑把な項目と説明だけのものもありますが、今後随時更新したり、新しい記事で追記していく予定です。
① 年間収支状況の確認
はじめに、現在の家庭の年間の収支状況を確認しましょう。ボーナスを含めて収支がトントンになっているようなら要注意です。
家計簿を付けていらっしゃらない場合は、銀行の通帳やクレジットカードの明細等で、引き落とされている金額が大まかにわかりますので、それを利用しましょう。
それも難しければ、とりあえず、1年前の通帳と現在の通帳で、金額にいくらの差があるかを確認しましょう。
② 家庭の金融資産(負債)の確認
次に家庭の金融資産(負債)の確認です。
ローンで購入している住宅や車は資産ではなく負債と捉えてください。残額をしっかり確認しておきましょう。
それから保有資産を確認します。株や銀行預金等の換金性の高い資産と、解約返戻率の低い保険や、積立年金保険、iDeCo等の換金性の低い資産に分けていきましょう。
今後のローン返済や教育資金に充当する必要が生じた場合には、まず換金性の高い資産から手を付けることになります。
③ 今後のライフイベントと必要経費の確認
住宅の購入を検討中なら、正直なところ、今は手を出すべきではないでしょう。
新型コロナによる影響が明確になってから動きだした方が無難です。
私たちの世代で、今後もっとも大きくのしかかることは、子供の進学です。
中学から私立に通わせる場合は要注意です。
なお、私立小中学校等に通う児童生徒への経済的支援に関する実証事業ということで、令和3年度まで、要件に該当すれば最大年額10万円まで支援を受けられる制度があります。
私立小中学校等に通う児童生徒への経済的支援に関する実証事業について:文部科学省
また、高校への就学にあたっては、国の支援金制度が利用できるほか、各都道府県の支援制度を利用することもできます。
④ 収支状況・ライフイベントに合わせた家計の見直し
年間の収支、ライフイベントに必要な経費が判明したら、それに合わせて家計の見直しを行います。
「家計の見直し=収支の改善」なので、収入を多くするか、支出を減らすかで達成できますが、一般的に収入の劇的な増加は難しいので、支出削減をメインで行っていくことになります。
④-1 支出削減
収入が2割程度減ることを前提として支出の見直しを行います。
現在の手取りが月額40万円、ボーナス年額160万円とした場合、年間の手取り額は640万円となります。
これが2割減ると月32万円、ボーナス128万円となり、年間で512万円となります。
可処分所得が128万円減額になるのは大きいですね。
ボーナスは不確実なので、毎月の固定費は毎月の手取りの中で支払えることが望ましいです。この点、住宅ローンのボーナス併用払いやクレジットカードでのボーナス一括払いは危険です。
ボーナスは、毎年の固定費の支払いにまず充当して、余裕があれば、今後の教育費へ充当するための貯蓄、最後にレジャー費用等に充てるようにしましょう。
④-2 収入を増やす
我が家では夫が正規雇用、妻がパート従業員です。
これまで奥様が専業主婦だったご家庭の場合、少なくとも奥様がパートで働けば、月額の減収分は取り戻せる可能性があります。
また、副業等を真剣に検討する必要もあります。
旅行や出張中の愛犬を預かるお仕事をしている知人もいますが、新型コロナの関係で今は旅行や出張自体が減ってしまっているそうで、今後の見通しも不明のよう。
余力があれば、資産運用したいところです。
我が家では積立NISAで米国株ETFの購入を検討中です。
理由としては、①価格上昇による売却益(キャピタルゲイン)が得られること、②保有中は銀行預金よりも多額の配当金(インカムゲイン)が得られること、③為替差益が得られる可能性があること、の3点です。
②は無配転落がない限り、ある程度確実に得られます。減配があっても銀行の預金金利よりは高いでしょう。
①は株価の値下がりにより損失が発生するおそれはあります。ただアメリカ経済は長期的にはインフレ率よりも高い成長を続けられるのではないかなと考えられるので現金で持っておくよりはよいのかなと思います。
③の為替差益も目先は、アメリカがドルを刷りすぎているので円高に振れるとしても、少子高齢化の進む日本の国力が強まるとは思えず、長期目線では円安方向に振れるのではと思います。そうすると、日本円を持っている時点で損をしていることにもなりかねません。ある程度のドル建て資産は保有しておいた方がいいかもしれません。
他にも金やビットコインなどもありますが、このあたりは投資をされたことがない方は手を出さない方が無難だと思います。
ただ米国株はもう一段の下落があるだろうとずっと購入のタイミングを待っていますが、予想以上にダウ・ナスダックとも強いです。でも手を出した瞬間下げそうでここはもう少し我慢してみようと思っています。
まとめ
新型コロナのワクチンができるのか、第二波がすぐにやってくるのか、まったくわかりませんが、いざとなった時に困らないように、最悪の状況を見据えて今のうちに家計の見直しを行っておきましょう。
近いうちに、それぞれの項目についてもう少し細かい内容を書いていきたいと思いますので、そちらもご覧いただければと思います。