2018年の風疹患者数が昨年の10倍を超えて、首都圏の成人男性を中心に風疹の流行が目立っているそうです。
これを受けて、10月11日から講談社が運営する漫画アプリ「コミックDAYS」は、人気医療漫画「コウノドリ」の風疹の回の緊急無料公開を始めました。(10月24日まで)
妊婦さんが風疹にかかると胎児に影響が及びます。妊婦さんのご家族だけでなく、多くの方がご覧になっていただき、できれば予防接種をしていただきたいと思います。
風疹が妊婦さんにもたらす影響
そもそも風疹とは?
風疹とは、風疹ウイルスによっておこる急性の発疹性感染症で、流行は春先から初夏が多いそうです。潜伏期間は2~3週間で、主な症状として発疹、発熱、リンパ節の腫れがあります。
ウイルスに感染しても明らかな症状がでることがないまま免疫ができてしまう(不顕性感染)人もある程度いて、一度かかると大部分の人は生涯風疹にかかることはありません。
最近は成人男性が発症することが多いそうで、風疹ウイルスは患者の唾液の飛沫などで他の人にうつります。
発疹の出る1週間前から出た1週間後くらいまでの患者は感染力があるそうですが、感染力は、はしかや水ぼうそうほど強くないそうです。
先天性風疹症候群
妊娠20週頃まで(とくに、妊娠初期)の女性が風疹にかかると、胎児が風疹ウイルスに感染して、難聴、心疾患、白内障、精神や身体の発達の遅れ等の障がいをもった赤ちゃんが産まれる可能性があるそうです。
これらは先天性風疹症候群といって、一つだけ発症する場合もあれば、すべての障がいを持つ場合もあり、発見まで時間がかかることもあるそうです。
先天性風疹症候群がおこる可能性は、風疹にかかった妊娠時期により違いがあって、12週までだと25~90%になるんだとか。
子供の頃も含めて妊娠前に2回の予防接種を受けることによって、妊娠中に風疹にかかることは予防できますし、妊婦さん以外の方が妊婦さんに風疹をうつすことを予防できます。(ただし妊娠中は風疹の予防接種をうけることはできません)
風疹や先天性風疹症候群についての詳細は以下の国立感染症研究所のホームページでご確認ください。
コウノドリ TRACK14 風疹
「コウノドリ」はTBS系でドラマ化もされた人気マンガで、産科医・鴻鳥サクラ(男性です)がさまざまな妊婦さんと向き合っていく物語です。
ドラマでは綾野剛さんがサクラを演じていらっしゃいました。星野源さんの演じる四宮先生や吉田羊さんの演じる助産師の小松さんなどもいい味を出しています。
無料公開されたのはTRACK14「風疹」のエピソードで、先天性風疹症候群のハルカちゃんのエピソードを軸に、風疹が妊婦さんにもたらす影響や、ワクチン接種が広まらない現状が描かれています。
3話ありますが簡単に読めますので、ご一読いただいて、予防接種していなかった方はぜひとも接種いただければと思います。
コウノドリについてはこんな記事も書いています。妊婦さんとそのパートナーにおすすめです。(ちょっと怖くなるかもしれませんけど、心構えができます。)
妊婦さんの海外旅行の危険性についても学べます。